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8.232023
鈴木醸造株式会社様のホームページ公開にあたり
桜川市にある鈴木醸造株式会社様からホームページ制作のご依頼があったのは昨年の暮れ。お醤油をはじめとする製品を購入されるお客様にパッケージのみでは伝えられない情報をホームページを通して伝えたいとの思いから、ご依頼に至りました。
これまで鈴木醸造株式会社様にはホームページがありませんでした。リニューアルとは違い、まったくの初めからの作業になります。そのため、社長をはじめ、奥様、従業員の方にご苦労をおかけしまたが、せっかくなので良いものを作ろうと決め、じっくりと取り組むことにしました。
鈴木醸造株式会社様の目玉はもちろん上質なお醤油でありますが、それだけではなく、国の登録有形文化財である家屋や長屋門もそうです。お醤油の良さに加えてこの国の登録有形文化財も広くアピールしましょうということになり、ホームページ開設に向け、対面や電話での打ち合わせを重ね、文章は元より、勝手ながら写真の提供を強く求めました。
今回作成のホームページが必ずしもそうだとはいえませんが、どちらかといえば既存の固定客のためのホームページという意味合いが強いです。そのため、昔ながらの製造工程に加え、最新の製造工程も伝えられたらと思い、着々と準備を進め、あとはその写真を用意するだけでした。7月2日の未明、火災が発生しました。テレビニュースでも大きく報道されたため、ご存知の方も多いと思います。私もたまたまお昼のニュースを見ようとテレビを点けて知りました。言葉を失うとはまさにこのこと、ホームページの公開間近での火災でした。
正直どうしたものかと思い悩みました。テレビニュースでは全焼とあります。内心、もしかしたらこのまま廃業してしまうかもと思ったのも事実です。野次馬根性で連絡するのも憚られます、かといってまったく見ぬふりするのもどうかと思います。何分私も初めてのことゆえ、どうしていいのか分かりませんでした。
翌日、奥様から報告のメールを頂きました。
そして、数日後、私も実際に訪問しました。
入り口にある長屋門は無事でしたが、母屋や醸造所は無残にも焼け落ちていました。見ているこちらの方がつらく、油断していると涙が落ちそうです。社長がいらっしゃいましたので社長にご挨拶をして、今回の火災のお見舞いを申し上げました。不幸中の幸いは人的被害がなく、母屋に住んでいらした社長のご家族も全員無事だと聞いて少しだけ胸を撫でおろしました。
不本意ではありますが、まずはなにはともあれ、「火災のお詫び」を先に公開しましょうとご提案いたしました。文章を作って頂き、早速数日後、ホームページとしてアップロード致しました。初めてのホームページが火災のお詫びとは随分酷な話ですが、お取り引きの方やお醤油をご愛用なさっている方など、心配されてくれている方も多くいらっしゃるでしょうから手段としては間違っていなかったと思います。
そのうえで制作途中のホームページをどうするかという問題が生じます。社長からは再建するとのお言葉を頂いていますが、規模が規模ゆえ、再建までには年単位の時間が掛かると思います。再建してもお醤油という製品上、すぐには出荷出来ません。大豆がお醤油になるまでには6~8ヶ月も掛かります。
どうしていいのか私自身思い悩んでいると高校生の息子さんが想い出のためにもホームページを是非とも見たいと仰られました。
その思いを汲んで今回公開の運びとなりました。綺麗なホームページが出来上がったと思います。
惜しむらくは製造工程の写真があればとの思いです。醸造所内の写真が欲しかった、ここに製造工程で使用する機械や醸造風景などを掲載したかったのは本音です。
しかし、その写真は再建するときに改めて掲載したいと思います。再建の途中経過も含め、今後ホームページに掲載していきたいと思います。弊社でもインターネットやパソコンなど、出来る限りのことはご協力していこうと考えています。今後の推移を見守って頂ければ幸いです。
社名 | 鈴木醸造株式会社様 |
URL | https://www.kiage.jp/ |
業種 | 食品製造業 |
住所 | 桜川市 |
仕様 | レスポンシブデザイン |